リーガル・レバレッジ

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コンサルに転身した元企業法務パーソンが、自分の市場価値を上げようと模索する日々を綴ります。

プログラミングはコーポレート業務に活きるのか

表題はよく話題に出るテーマ。自分もプログラミングを学んだことがあり、よく聞かれる。

「自動化で雑務を減らせたりできますよ」

世に溢れる回答はこんなものばかりで、私もよくこう答えていましたが、どうもモヤモヤしていたところ

本日視聴してきたデジタルCFOセミナーがモヤを解消してくれたので共有です。

問いへの答えを「データフローを理解して事業に貢献するために活きる」に改めました。

 

プログラミングを学ぶメリットを考え直す

プログラミングが雑務を減らせると聞けば「そりゃそうだろう」とは思うものの、次のアクションにはつながらない。

聞き手としては「有限であるリソースを費やす価値があるかどうか?」を知りたいのであって、ぼんやり役に立つかどうかが聞きたいのではないはず。
(せっかく興味を持ってもらってるのに話題が広がらない苦い思い出...)

 

業務効率化を否定したいわけではないです。メリットの一つであるのは間違いない。

ただ、それは聞き手の人も知っていることで興味の対象ではないでしょう。それに「片手間プログラマーができる効率化」の効果なんてたかが知れている。

もっと広い観点で話をしましょう。

 

自分の経験や書籍などを通じて、非エンジニアがプログラミングを学ぶメリットは以下の3点と考えています。

①業務を効率化できる(自分でコードが書ける)

②機械化できること/できないことを知ることができる

③データの扱いを理解できる

 

①の重要度が落ちるのは上で述べたとおりです。

②はキャリア戦略を考えるうえで大事なのですが、キャリアと仕事は別です。

③が大事って話です。

 

自分でコードを書けるようになり、ぼんやりと「データの流れが分かるようになったなあ」と思っていました。

が、そこまででした。ぼんやりとデータが使えるようになった気がする程度。

今日のセミナーでプログラミングを学ぶメリットに言及があり「データフローの構成を自分で考えることができる」が良い言語化でしっくりきました。今後も使っていく予定です。

 

「データフローぐらいプログラミングできなくても分かる」って反論が来そうですが、0-100ではなく解像度の話です。

例えば「関数で参照し連携」なんて社会人にとっては当たり前に理解できることですが
エクセルを知らない人、例えば高校生やPC作業しない人に分かりますか。分からないですよね。そんなモヤモヤの状況で会社のデータマネジメントするの良くないですよね。

 

「エクセル?使ったことないんでよく分かんないっス。でもフローはイメージできてるんで大丈夫っス」って言われたらどうでしょう。不安でしかない。

そういうことです。

 

データフローを理解することの重要性

スタッフからマネージャーへ、マネージャーから経営層へ、ポジションが上がるにつれて視点も上げないといけない。

大きな視点で会社をマネジメントしたいと考えると、間違いなくデータの管理・活用が求められる。そして、データを管理・活用するためにはデジタルの知見が必要。

業績に影響を与えるデータは何か?

どうやってデータを取得すれば正確か?

どうデータをまとめれば効率が良いか?

そんなぼんやりとした問いに、大枠で答えのイメージを与えてくれるのがプログラミング知識。

 

「データ設計・管理で会社を変える」イメージがつかない方に、良い実例をご紹介(手前味噌ですが)。

“赤字から過去最高益へ。20代若手役員が牽引したマイネットの劇的ターンアラウンド、3つのポイントに迫る”

https://www.fastgrow.jp/articles/mynet-uehara-koide

 

最後に

タイトルに沿って”プログラミングがコーポレート業務に活きるのか”で答えを出すと

「まあ、多少は役に立つし、覚えておいて損はないよ」になってしまう。

そこで”コーポレート”や”業務”から一歩目線を上げてみる。短期的な成果でなく、長期的(そして大きな)な成果に焦点を当ててみる。

そうすれば「会社の基礎になるデータフローを知り設計するうえで土台になる大切な知識だから、活きる。学んでおくべき」になります。

 

セミナー内でも言及されていた話ですが、データフローの理解を目的にするのであれば
勉強の度合いとしては「簡単なプロダクト一つ作れればよい(ゴリゴリに書ける必要はない)」ですし

ありとあらゆる業務効率化を実現したいのであれば、ゴリゴリに書けるべきなのでしょうね。

 

ご自身が目指すところから逆算して、どの程度学ぶかを考えるのがよいです。

私は間違いなく前者です。